2023.2.13

「冬支度」のミツバチ。 -BEE JOURNAL Vol.4-

「ビージャーナル」プロジェクト第4弾は、季節が少し遡りますが、冬支度の準備をする養蜂場とミツバチの様子をレポートします。

 

時は11月末、快晴の秋晴れの中、千葉県大多喜町のはちぐみ養蜂場へ向かいました。
今まで何度となく養蜂場へ出向いてはいますが、冬支度中の養蜂場は初めてで、事前情報としてスズメバチが飛んでいるかもしれないとのことでしたが、ミツバチにとって厳しい現実も含め、初めての冬支度を学びたいと思い千葉県へ。

HONEY ROA巣箱の上で出来立てのビーキーパーを撮影

 

ミツバチが活発に行動するのは春から夏。夏の採蜜を終えると冬支度になり、季節が秋に変わるころにスズメバチの襲来が活発になるそうです。

スズメバチは巨大な体を武器に、捕食のためにミツバチを襲います。空中で飛びながら襲ったり、巣箱に侵入しようとしたり。

養蜂場で管理された巣箱には、スズメバチ捕獲機が取り付けられていて、ミツバチ達は安全に守られています。しかし、初めて見る光景に少し複雑な思いもありました。

自然の摂理とは言え、管理されるものとされないもの。

養蜂は、はちみつは、管理されて生まれる恵みなのだと考えさせられます。

 

巣箱の手前にあるのがスズメバチ捕獲機

 

冬支度中のミツバチは夏とは異なり、あまり動かず巣箱の中でじっとして冬を越すそうです。
取材中、数匹のミツバチが足に花粉を付けて戻ってきていましたが、基本は巣ごもり状態です。
体力を使わないため、ミツバチは4~5カ月生きて冬を越すのだそうです。

そう考えると、春夏の活動期間は、命を削って蜜を集めているのですね。改めて感謝したいと思います。

 

今回もミツバチ達にご挨拶

 

さて、今回のはちぐみさんにはHONEY ROAのセールス担当である平山が同行しています。
養蜂場を訪れるのは初めての平山に、その体験記をまとめてもらいました。

 

 

【セールス担当平山の体験記】


 

え、こんなにいるの?と思うほどのミツバチの数にまずは圧倒されてしまいました。

ただ、よく見てみると1匹の体は驚くほど小さく、細い産毛で覆われていて、動き回る姿はかわいらしく感じられます。

巣板を持ち上げると、ずっしりと重みがあり、ハチミツが黄金色に詰まっていました。よく見ると、一際大きな女王バチを囲むように、ミツバチ達がせっせと動き回っていました。
女王バチは体が大きいのですぐわかります。

 

ミツバチのごはんであるはちみつを手に付けてミツバチを誘います。なかなか止まってくれませんでしたが、プチプチとしたミツバチの口が指に振れる感覚は独特でした。

その後に、贅沢にも巣版より直接はちみつを頂きましたが、味がしっかりと濃く、豊かな甘みが感じられました。

はちぐみさん養蜂場の近くを散策すると、秋の草花にミツバチを発見。足に花粉を付けたミツバチの後をつけてみると、巣箱へ戻って行く健気に働く姿に感動しました。

 

養蜂場体験のお決まりポーズで神妙な表情

 

 

初めての養蜂場体験は、ミツバチや巣箱を観察するだけではなく、自然と生物のつながりを感じられる時を過ごせたことです。

都会に暮らしていると、生産者の見えない野菜や果実などを消費することが多くなりますが、今回の体験を通じ、背景を知ることで一つひとつの大切さや、自然の尊さを今まで以上に理解できるようになりたいと思いました。

 

HONEYROAセールス 平山裕貴

2022年3月から各店舗の運営を担当。
HONEYROAを通じてハチミツの魅力を伝えるべく全国の店舗をサポート。温泉と自然を愛するアウトドア派。

 


 

平山の体験記、いかがでしたか?初心者マークらしく素直な感想で、蜂場の臨場感を皆様にお伝えできていればうれしいです。

はちぐみさんのある千葉県大多喜町はまもなく冬です。今は秋に花を咲かせるビワやセイタカアワダチソウが数少ないミツバチの蜜源です。
植物の観察中にもミツバチが蜜を集めに来ていました。そんなミツバチを見ながら、私がミツバチだったら…、
多分こうして最後まで蜜を集めに奔走するタイプだろうな、なんてことを考えながら、頬に触れる風に冬の気配を感じる一日でした。

 

蜂場のすぐ側に咲くビワの花

 

 

BEE JOURNAL Vol.4 2023年2月14日

HONEY ROAブランドプロデューサー 吹附(たづき)由里子